特許法はなぜ存在するか

出典 知的財産管理技能検定2級テキスト[第7版]

編者 知的財産教育協会

発行所 株式会社アップロード

p4~p5

に事例と共に解説されています。

 

知財検定2級テキスト

知的財産管理技能検定2級テキスト改訂7版

 

1.特許法はなぜ存在するか

特許法は、簡単にいえば、技術的アイデアである「発明」を保護し、多くの人に利用してもらうことで、「産業の発達」を図ろうとする法律です。

では、なぜ特許法が存在するかを考える前提として、次のような例を想定してみましょう。

(某ベンチャー企業の例・・・省略)

(1)特許法がなければ何が起こるか

特許法が存在している世の中では、・・略・・・

しかし、特許法がなければ、発明は保護されません。特許法が存在しないと、例のベンチャー企業はどうなるでしょうか。

・・略・・

(2)特許法の目的

もし、特許法が存在せず前述の様な展開になるのであれば、ベンチャー企業は無断で模倣されることを恐れ、せっかくの発明を研究雑誌で発表することも、電力会社に売り込むこともせず、自社だけの秘密にするかもしれません。また、発明を無許可で実施している電力会社ばかりが儲かるのを見て、ばかばかしくなり、「もう二度と発明などしない」と思うに違いありません。これでは発明への創作意欲を薄れさせ、国全体の技術水準が停滞し、ひいては国家が衰退する結果にもなりかねないでしょう。

・・・・略・・・

以上のように、新しい技術やアイデアが世の中に数多く現れて、産業の発達が促進されることを目的として、「発明」を保護する特許法という法律は作られました。

※この引用は株式会社アップロード様確認済みです

 

 

 

コメント

入社して間もないころ知財教育を受けました。テキストは法律の条文を見ている様で、日本語とは思えない・・・。これで理解しろなんて無理だと愚痴を言ったものです。その後も色々な本を見ましたが、肝心なところはぼんやりとしか書いてなかったり、条文の切り貼りで済ませていたり、やたらに説明が長かったり・・・人に勧められるものが見当たりませんでした。ある日、後輩が知財検定を受けると言うので私もテキストを買ってみました。実にわかりやすいです。きっと頭脳明晰な方が書かれているのでしょう。短く平易な言葉で表現されています。見習いたいところです。検定を受けるかどうかにかかわらず読んでみるのがお勧めです。

※上記は今手元にある版の例です。現在は[改訂10版]です。

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