AI AI特許調査ツール

生成AIのABC「10個入のチョコ買ったら1個はキャラメルだった」・・・生成AI導入の成否は品質基準次第か?

みなさま生成AIの情報ありがとうございます。

これまでトライアルをやってみて(まだ僅かな期間です)
「10個入のチョコにキャラメル1個混入でも早く手に入れば嬉しい」と言うアバウトな品質基準だと導入しやすいと感じました。逆に言うと、シビアな品質基準ではクレームが頻発し度々お詫びに行くことななりかねません。

 

特許調査で考えると

[ダメなもの]
クリアランス調査
<理由> 1件の漏れが致命的になる
無効資料調査
<理由> ロジックに従った調査が原理的に出来ない
技術動向調査
<理由> 研究方針決定、経営方針決定(IPランドスケープ)などで
間違った意思決定をしてしまう危険性がある

※不良の影響を抑えるには人手調査の併用も必要か?
あまり省力にならない?

 

[活用できそうなもの]
アイデア発想法
<理由> 発想のきっかけとなるチャートなどが簡単に素早くできる。
「キャラメル混入」は問題とはならない(アバウトで良い)。
「混入」は発想を助けるかもしれない。

※P社さんのシステムで試したことがあります。手軽に出来るおススメの方法です。

これはあくまで個人的な意見です。

~~~ここまではLinkedInにも書きました~~~

■実際に「混入」していた例
3日前の記事に、特許法関連の質問してみた結果を示しました。
質問は11個あり、回答はそれなりに見えますが、
1件、そのまま転用すると問題になりそうなもの(法律に触れる?)が含まれていました
(記事をご確認ください)。

クライアント様から調査を打診された時、「納品物に1/11の確率で不良品があります。」とはとても言えません。

■『再現性』を確認する不良解析の事例

ある会社のある研究所では「標準作業型」で実験が行われていました。個人の能力に依存しないので働く意欲のある地元の方も沢山採用され大きな実験グループとなっていました。彼らは指示内容をいかに効率的に実行するかを日々競っています。ただし専門知識があるわけではないので研究内容に踏み込んだり発明ネタを考え出す事はありません。
この実験グループが、ものすごく重視している事がありました。作業安全と『品質』です。

作業安全

彼らは
「仕事は自分たちの幸せのためにやっているのだから怪我人が続出するような職場ではいけない」という考え方を持っていました。
実験中にケガ人が出ると、全ての実験を停止してケガが発生した原因解析と対策を実施します。
工程に何を投入したかが明確に記録されていて『インプットが明確』
工程はどのように処理していったかも記録されています『プロセスが明確』
これらを使ってどの部分がまずかったか、メカニズムにまで立ち入って調べます。
その結果、推定原因が言えるようになります。
大事なのはここから後です
委員会は推定原因がわかった時点で終わりとはしません。必ず推定が正しいかどうか『再現性』を確認します。その上で、再発しないために、対策を考え実施します。さらに似た事例が無いか、水平展開を行い、隠れた危険を見つけていきます。

『品質』
彼らは
「仕事は研究者が他社に勝つためにやっているのだから不良(誤り)を研究者に返してはいけない。」
という考え方で、作業安全と同様に、徹底した対応をしていました。
ここでも『インプットが明確』『プロセスが明確』『再現性』確認が大原則となります。

「標準作業型」の社内文化では細かい指示が原則となります。この点は生成AIを活用する時にも似ています。しかし、プロセスはブラックボックス?、やるたびに結果が違う(原理的な問題?)など、『品質』基準は全く違います。

 

■異質なものが混じると結論に影響?

不良の割合が低くても、不良は他とは異なる性質を持っていることが多く目立つかもしれません。その不良を含んだまま傾向図などを書くと全体の印象が変わり結論に影響するかもしれません。このページにチョコレートのイラストを貼りました。キャラメルはたった1つしかありませんが、目立ちます。人の目は、異質なものに視線が集まるように出来ているようです。

 

(続く)

イラスト:「板チョコレート」piclike.net を加工して用いました

© 2025 株式会社INVENTION labo